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【イベントレポート】7/13 風景サークル オンラインセミナー

風景サークル オンラインセミナー
「楽園写真旅 Part Ⅶ 滝風景で涼む夏」

7月13日(日)風景サークルのオンラインセミナーを開催しました。
今回は「楽園写真旅 Part Ⅶ ~滝風景で涼む夏~」と題し、約120枚の滝の写真を通して、北は青森から南は屋久島まで、日本各地の滝をご紹介いただきました。セミナーでは、三好先生が各地で撮影された際の秘話やエピソードも交えながら、さまざまな滝の魅力をお伝えいただきました。

【茨城県 古河公方公園 大賀ハス】

初めに、三好先生の近況報告として、撮影されたばかりの茨城県古河公方公園の大賀ハスの作品をご紹介いただきました。人通りも少なく、広々とした場所のため日中シンクロで撮影されたそうです。

大賀ハスの背が高いため、脚立を使うと撮影のバリエーションが増えるので、ご自身の撮影スタイルに合わせて用意されるのも良いでしょうとのことでした。また、大賀ハスは1951年に千葉市検見川の遺跡で発見された古代ハスの実から、植物学者の大賀一郎博士が発芽・開花に成功したハスです。発見されたハスの実は約2000年前のものと推定されており、「世界最古の花」として知られています。

【青森県 暗門の滝】

青森県  世界自然遺産 白神山地「暗門の滝

こちらは、雪解けが遅いため、6月になってようやく訪れることができる場所で、(7/30 現在、今期はまだ開かれていません)通行の際は落石の危険のためヘルメットを着用しています。(現地でレンタルできます。)2023年にも撮影に訪れようとしましたが、雨の影響で道が流されてしまい、やむなく断念されたそうで、2024年に再挑戦し、無事に撮影することができました。また、スケール感をお伝えするために、三好先生の助手の方が立っています。

【秋田県 元滝伏流水】

三好先生によると、この場所は写真家の間で非常に有名な撮影スポットであり、フォトコンテストなどでもよく取り上げられるそうです。三好先生ご自身も、山形県にある土門拳記念館を訪れる際には、よくこの場所で撮影をされるとのことでした。また、Nikonとも縁が深い場所であり、D850発売時のパンフレットにもこの場所の写真が採用された実績があります。この撮影スポットは、風景がとても美しく、苔も生き生きとしています。さらに、訪れる人が少ないため、落ち着いて撮影できる点も魅力です。ただし、周囲には立ち入りが制限されている区域があり、特に水辺や川の中などへの立ち入りは禁止されています。これは自然環境の保護や安全確保のために設けられているものですので、撮影の際は必ずルールを守り、指定された場所から撮影するようご注意ください。

【鹿児島県 屋久島】

三好先生は、屋久島が世界遺産に登録されるおよそ10年前から撮影を始められたそうです。そして、約10年の歳月をかけて、1冊7万円の写真集を制作されました。
屋久島を撮影するきっかけは、当時南の島々を中心に撮影活動をしていた中で、緑豊かな森やジャングルを撮りたいという思いが強くなったことだそうです。撮影地の候補としてアマゾンやタヒチなども挙げられたそうですが、どの場所にも理想とするような深い緑の森がなかなか見つかりませんでした。そんな中で、三好先生がたどり着いたのが、屋久島の苔むした森でした。
また、屋久島に通い詰めることとなった大きなきっかけは、イスラエルの砂漠にあるマサダ要塞を訪れた際に体験した出来事だったそうです。マサダ要塞へ向かうロープウェイの切符売り場で、屋久島の写真が飾られているのを目にしました。乾いた砂漠の真ん中で、みずみずしい緑の写真を見た時、生き返るような感覚を覚え、「自分が探し求めていたのはこの風景だ」と強く感じたそうです。こうしたきっかけを経て、三好先生は屋久島で本格的な撮影に取り組むようになったのだそうです。
美しい滝の景色とともに、撮影の裏話までお聞かせいただき、とても有意義な時間となりました。ありがとうございました。

【風景サークル 今後のスケジュール】
「三好和義先生と撮る 三重県・赤目四十八滝」作品講評
日時 2025年9月21日(日) 19:00 ~ 20:30

 

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