会報誌・読みもの

会報285号フォトコンテスト「サロン・ド・ニッコール」


ニッコールクラブ会報誌上で、会員限定のフォトコンテストを開催しています。

上位入賞作品をご覧ください。


カラーの部  1席


「心に寄り添う」クゲ弘子(大阪/大阪南支部)

撮影機種:Z50Ⅱ レンズ:NIKKOR Z DX 18-140mm f/ 3.5-6.3 VR・f/4.5・1/4000秒・ISO800


選評:ニッコールクラブ シニア・アドバイザー 大西みつぐ

印刷で暗部がどれほど再現できるか微妙ですが、トーンをギリギリに再現しつつ、この空間を丁寧に表現されています。失礼にならない人物の捉え方も加わり、作者の心に去来するものがタイトルに反映されています。写された世界にいかに共鳴していくか。批判や批評もあれど、写真表現は まず誠実に現場での反応、感覚、言葉などを自分の中で処理し続けられていくもの。       「エールを送りたくなりました」という一文が生きています。


モノクロームの部  1席


「新世界路地の女」クワバラ ハク(大阪/キャッスル大阪支部)         撮影機種:Z50・NIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ VR・f8・1/2000秒・ISO320


選評:ニッコールクラブ アドバイザー 小林紀晴

大阪・新世界の路地を歩く女性と手にした傷んだトランクの組み合わせが鮮烈です。トランクのパースが画面に強い奥行きを生み出し、見る者の視線を自然と女性の先へと誘導しています。背景の建物と溶け合うようなトランクの存在感、そして女性の腕、背中から腰にかけてのラインを、見事なタイミングで切り取っています。日常の一瞬に潜む「見えているけど見えていなかったもの」の存在があります。完成度の高い一枚です。


ネイチャーの部  1席


「キャッチ」増野秀行(広島/広島支部)

撮影機種:Z9・NIKKOR Z 180-600mm f/ 5.6-6.3 VR・f/6.3・1/2000秒・ISO1400


選評:ニッコールクラブ アドバイザー 秋山華子

ジョウビタキが小さな虫をとらえる瞬間を、先を読む確かな観察と一瞬を逃さない反応によって見事にとらえています。羽ばたきの頂点で広がる風切り羽は、光を含んで透けるように扇状の美しさを見せ、同時に鮮やかに開いた尾羽が画面に強い緊張感を与えています。背景は柔らかなボケ味で
統一され、主題を静かに浮かび上がらせることで、生命の存在感を際立たせています。色と動き、気配が高い次元で調和した、完成度の高い作品です。