これもブログからの転載です。修文能力がないため、ほぼそのまま転記します。
??「小岩井農場の一本桜」と「長野オリンピック」の関係??
関係なさそうで密接に関係します。
「雫石スキー場」
小岩井農場の北西に岩手山とならんでそびえる標高1409mの高倉山に、高倉山スキー場として計画され、1980年に「雫石スキー場」として開業しました。
幻の「盛岡オリンピック」構想
1998年冬季オリンピックの国内候補地選定において、長野市と激しい招致合戦を繰り広げたのが岩手県の盛岡オリンピック構想でした。
もし盛岡に決定していれば、「雫石スキー場」がオリンピックのアルペン競技のメイン会場となる予定でした。
「広域農道」
盛岡中心部や東北自動車道からのアクセスを劇的に改善するために整備されたのが、広域農道・岩手山麓開拓農道です。
小岩井農場の広大な敷地を通り、岩手山麓をバイパスするこのルートは、名目的には「農業振興のための農道」でしたが、実質はオリンピックや国際大会を見据えた高規格な「オリンピック連絡道路」としての役割を担っていました。
「1993年アルペンスキー世界選手権」
オリンピックこそ逃したものの、1993年にはアジア初となる「FISアルペンスキー世界選手権 盛岡・雫石大会」がこの地で開催されました。
山頂へとダイナミックに伸びる直線的なコースは、当時世界の一流滑降(ダウンヒル)選手たちが時速100km以上で駆け抜けた伝説の激戦の舞台そのものです。
小岩井農場内を東西に横断する広域農道は、思わぬ副産物をうみました。これが一本桜です。
「本来の目的」
この一本桜(エドヒガンサクラ)は、明治40年代に当時の放牧地へ植えられたものです。
暑さに弱い牛たちを夏の強い日差しから守るための「日陰樹」として機能していました。
「一般への公開」
もともとは農場内で働く人々しか知らない隠れた存在でした。
しかし、上記のとおり昭和50年代(世界選手権やオリンピック誘致に向けたインフラ整備の時期)に広域農道(雫石環状線)が東西に開通したことで、道路沿いから遮るものなく残雪の岩手山と桜が同時に見渡せるようになり絶景スポットとして注目を浴びることとなりました。
一躍有名になったのはNHK朝の連続テレビ小説2007年(平成19年)に放送された『どんど晴れ』です。
オープニング映像のタイトルバックをはじめ、作中の重要なロケ地として岩手山を背に佇む「小岩井農場の一本桜」が何度も印象的に登場しました。
かつて牛のために植えられた1本の老木が、激しい五輪招致の歴史の中で生まれた道路によって見出され、やがて朝ドラ『どんど晴れ』を通じて全国の人々の心を癒やす観光名所となったのは、まさに素晴らしい「思わぬ副産物」です。
このように、「小岩井農場の一本桜」と「長野オリンピック」とは切っても切り離せない関係にあるのです。
アイキャッチは(2)にしました。
(1)鞍掛山麓から標高1409m高倉山の「雫石スキー場」を望む。
(2)小岩井農場一本桜