会報誌・読みもの

三好先生の撮影日記 <Vol.23> 神奈川県・荒崎公園編

今月は神奈川県三浦半島にある荒崎公園です。ここは葉山と城ヶ島の間、三浦半島の西端に位置する場所。晴れていれば、海越しの富士山を拝める場所です。

近隣は公園として整備されていますが、撮影ポイントは荒々しい岩場の光景で、なかなかにワイルドです。撮影時間は17時過ぎから18時半までの夕刻。気分的にはターナーの風景画を頭に浮かべて、荒々しくも美しい光景をドラマチックに収めたいと思いました。

最初の1枚は夕日が海に差し込んでいます。この日は波も少し荒く、雲が立ち込めて、晴天の時とは違う物語性のある表情を見せてくれました。晴れていれば富士のシルエットが美しい。でも雲が隠しても、違う壮大な光景を見せてくれる。天候にあわせた撮影も楽しいものです。

 Z8+NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

2枚目は少し時間が過ぎたあと。岩間の水に色づいた夕陽がリフレクションする表情を捉えました。岩間に残る水にほんのりと赤が加わることで、より自然の美が伝えられるのでは、と考えました。

 Z8+NIKKOR Z 24-120mm f/4 S

最後の1枚は陽が落ちた後。それでも完全に暗くなっていたわけではないのですが、月の光で撮影したイメージです。NDフィルターをつかい30秒露光。泡が発生している場所を探し、長時間露光で白色になる景色を思いながら撮影をしました。

 Z8+NIKKOR Z 100-400mm f/4-5.6 VR S

ターナーだけでなく、ギュスターブ・クールベから北斎まで、風景の天才たちの傑作を頭に浮かべ、絵画のような作品を仕上げるように心がけました。少しは近づいたでしょうか?(三好和義)

天候や時間帯によって変化する表情を丁寧に切り取っているのが素敵です...🥰
特に3枚目の作品、空から山々と雲海を撮影しているようなダイナミックさに圧倒されました。
今後も開催されるワークショップは、三好先生の撮影テクニックを間近でご覧になれるチャンスです!ご興味ある方は、今後の発表をお待ちください!(ニッコールクラブ事務局)
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1 件の返信 (新着順)

荒崎公園は、よく行くお気に入りのポイントですので、非常に興味深く記事を拝見させていただきました。
私の腕では、風景の天才達のようにはいきませんが、次に荒崎公園に撮影に行く際の参考にさせていただきたいと思います。