写真展

大城盛助 写真展「ア-トランド」

会場:ニコンプラザ大阪 THE GALLERY
会期:2026年3月12日(木)~2026年3月25日(水) 日曜休館
10:30~18:30(最終日は15:00まで)

​今回のインタビューでは、大城盛助さんに写真展開催の喜びと、その裏側にあった苦労、そして作品づくりへの思いについてお話しいただきました。​

撮影するうえで苦労したことはなんですか?

街のデザインは待ってくれない、という点に何度も苦労しました。撮影したいと思った瞬間には存在していても、次に行くと撤去されていたり景色が変わっていたりして、見つけた瞬間を逃さない必要がありました。自分のイメージに合う“アートになるデザイン”を探し歩く時間は3年を超え、とにかく足で探し、見つけたらとりあえず何千枚でも撮る、そういう地道さが求められました。

​技術的に苦労したことを教えてください。​

大判の展示プリントに仕上げる過程では、普段は気にならない傷や粗が拡大されて見えてしまうので、仕上げやレタッチにかなり神経を使いました。色彩表現のバランスも難しく、表現を強めたい気持ちと過剰にしない抑制の間で悩み、プリントや現像の方向性を何度も調整しました。また、街撮りでは企業ロゴが写り込むことがあり、使用可否の確認など著作権面の対応も技術的作業の一部として丁寧に行いました。

​作品制作や現像で工夫したことを教えてください。​

まずは「デザインを探す」ことから始め、見つけたデザインの中から“不思議さ”を引き出すように意識しました。撮影後は大量の中から何度も選び、色彩はできるだけ抑えて落ち着いた仕上がりにするなど、表現の強さと抑制のバランスを探りながら現像・プリントを詰めていきました。展示では引き伸ばしによる見え方の変化にも配慮し、仕上げ段階で細かな調整を重ねました。​

​展示までにアドバイザーの方などから指導は受けましたか?​

はい。ニッコールミーティングの写真展講評で、シニア・アドバイザーの大西みつぐ先生からプリント方法の変更についてアドバイスをいただき、それが合格への大きな助けになりました。写真雑誌や指導者との出会いも制作意識を深める上で重要で、仲間や先輩からの批評や助言は作品を磨くうえで欠かせませんでした。​

写真展に合格したときの心境をお聞かせください。

何より「本当にうれしかった」です。これまでに何度も応募して挑戦してきたので、ようやく結果が出た喜びはひとしおでした。周囲の仲間が先に結果を出していく中で焦りや悔しさもありましたが、仲間や家族も喜んでくれて、その反応がこれまでの努力を肯定してくれたように感じました。​

​撮影中のエピソードがありましたら教えてください。​

大阪や神戸の街を歩き回っていると、気になっていた被写体が次の訪問では撤去されていることが多かったです。気になったらすぐに撮らないと消えてしまう。あるときは無意識に企業ロゴが入ってしまっていて、使用可否を自分で確認しに行ったこともありました。そういう経験を繰り返しながら、とにかく足で稼いでシャッターを切る日々でした。

​写真を始めたきっかけはなんですか?​

​小学生の頃からカメラに触れて育ち、高校生のときに一眼レフを手にしたのがきっかけです。その後、建築現場や記録写真を撮る仕事を通して被写体の見方や構図の組み立て方を学び、人物やドキュメント、アート表現といった多様な経験を積んできました。そうした積み重ねの中で「自分が撮りたいもの」が少しずつ明確になり、今の表現につながっています。​

​今後の目標はありますか?​

​正直にはっきりとは決めていません。今のアート路線をさらに深めるか、まったく別の表現に向かうかは迷いながら探っているところです。ただ一つ変わらないのは「不思議さ」を追い続けることです。展示や発表の場で挑戦を続けつつ、技術やプリント表現もさらに詰めていきたいと思っています。​

​これから写真展を受ける方にコメントをお願いします。​

​人に見せることをためらわないでください。自分一人の判断だけだとどうしても自己流に偏りがちです。作品を人に見てもらい、意見をもらって反省し、手直ししていくことで作品は磨かれます。悩んだり迷ったりする時間も必要ですが、続けること、見せることを大事にしてほしいと思います。

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