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【イベントレポート】 3/15 ポートレートサークル オンラインセミナー

ポートレート サークル

自由投稿 作品講評

3月15日(土)ポートレートサークルのオンラインセミナーが開催されました。
今回は自由投稿作品の講評をオンラインで行いました。

このオンラインセミナーが始まる少し前まで、ポートレートの撮影をされていたという佐藤先生。この撮影現場は一般の方のポートレート撮影だったとのことで、この現場を通じて感じられたことをオンラインセミナーに参加している皆様に分かりやすくお話してくださいました。

撮影に慣れているモデルと違い、緊張感から動きもぎこちなく頭が傾いたり、お顔の表情も不自然になり、撮影ポージングなどお声がけをすると、ますます動きが硬くなってなど、皆様もご家族を撮影するときや初心のモデル撮影でも経験があるのではないでしょうか。
そんな状況の場合は、一瞬だけ、モデルの気持ちの切り替えが必要だと佐藤先生はおっしゃいました。何かによって気持ちを切り替えることで表情が変わる、緊張が続いている場合でも切り替えたことによってリラックスした表情になりやすいとお話されました。

佐藤先生はモデルの気持ちを切り替えるために、まず撮影を止め、深呼吸をするように促すとのことでした。「撮影、一回止めましょう!まずは、大きく深呼吸してみて… OK?大丈夫?」と優しく声をかけ、撮影を再開するとのことでした。
気持ちの切り替えに、呼吸を整えることは非常に分かりやすく簡単に誰でもできるという利点があります。撮る側も緊張することは多くあるが、モデルの表情から状況をくみ取り配慮できる余裕を養い、撮影技術とともに磨いていきたい部分だと感じました。

佐藤先生は必ずワークショップが始まる前に、その日のモデルに撮影会の経験を聞くとのことでした。今回で2度目や初参加などの回答が多く、この回答によっては緊張感をほぐしてあげることから始めるということでした。個人での撮影ではなかなか考えが及ばずに気づくことが難しく、経験値が高くないと配慮できないことだと思います。このような細やかな人物撮影に大切なものも、撮影技術だけでなく、間近で学べるワークショップにぜひご参加をお待ちしております。

それでは、今回開催したオンライン作品講評の一部をご紹介いたします。

上平修三さん

よさこい祭りの作品。佐藤先生とも親交のあった写真家・大山謙一郎先生が、数々のよさこい祭りを撮影されていて、上平さんも大山先生からのご指導を受けながら25年間撮影されてきたと伺いました。大山先生を懐かしく思いながら佐藤先生の講評が進みました。

たくさん投稿をいただいた中から、右下にある視線が印象的な作品。撮影された上平さんも正面向いてくれてしっかり撮影できたので、気に入っているとお話され、佐藤先生からは「激しく動く被写体をしっかり捉えられていて素晴らしい!長く撮り続けている中で技術的にお話することは、ほとんどないですね。今度は撮る角度や構図のバリエーションを増やしてみたらどうでしょう」とアドバイスされていました。

お祭りの撮影では定位置になってしまい、さまざまな角度での撮影は難しいと前置きされ、いくつかの作品を並べる場合でも右向きバージョン、縦位置、左向きバージョンなど、リズムを感じながらセレクトしていくと少し違う表情の作品になっていくと思う。そして、単焦点だけだと画角や構図が似たり寄ったりになってしまうので、その他のバリエーションに挑戦してみたらいいのでは?見ている人も楽しみが増えると思います。と仰っていました。上平さんは次回も撮影に行かれるとのことなので、バリエーションに挑戦された来年の作品が楽しみです。上平さん、撮影応援しています!

Hiroさん

鳥の撮影を目的に公園に行ったときに、普段は笑顔の絶えないお嬢さんを光が美しいと感じ、あまり見せない真剣な表情のシーンを捉えた作品です。

顔の表情以外の情報を一切入らない背景のボケも相まって彼女の真剣な表情で、何を見ているのか?と鑑賞側に想像させる作品になっている。目の下の三角形の光(※レンブラントパッチ)も自然の光の中で生まれて柔らかくみえる。コントラストが強い場合は邪魔になることもあるが、とてもバランスのいい作品になっていると佐藤先生はお話されました。

※レンブラントライティングは、光源を斜め45度ぐらいの角度でやや上方から当て、人の顔の場合、影になる顔半分の頬骨辺りに三角形の光(レンブラントパッチ)を作ることででき、顔の立体感、陰影が強調される。

山育ちさん

鳥取県立美術館でのワークショップ作品をオンライン作品講評受けた後に振り返りとして、自由投稿に再度投稿していただいた作品です。

前回の講評を受けた後に再度お顔周りを明るく調整したことや、テーブルの上のカメラが悪目立ちしていた作品で他の作品を見直し、再度セレクトした作品を佐藤先生はご覧になり、とても大事なことです!と、仰りながら以前よりも良くなった作品を山育ちさんと一緒に確認しながら講評されていました。講評を受けたあとの成長を佐藤先生は嬉しそうにお話しされていたのが印象的でした。今後もワークショップだけではなく、オンライン講評後に振り返った作品を、皆様からお待ちしています!

ポートレートサークルでは、身近な人たちのポートレート作品やモデル撮影などのさまざまなポートレート作品をお待ちしています。

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